カナダって安全?
今日は、朝からテレビやラジオ、全てテロ関連のライブニュースになっとります。
日本でもニュースでやっているだろうけど、オタワ(カナダの首都)の国会議事堂前にある戦没者慰霊碑のところで、カナダ人兵士が撃たれました。
犯人はライフル銃で発砲し、国会議事堂内へ逃走。その後射殺されました。
(事件当時の国会議事堂内での様子)
犯人は、イスラム国攻撃に参加したカナダへの報復のため、カナダ兵士、警察官等を狙ったらしい。
10年程モントリオールに住んでいますが、ここまで大きなニュースをみたことがなかった。
民放各局が放送を変更して、このニュースで一式。(私、フリーランスという都合のいい言葉を遣いながら、ただいま求職中。そのため、家でニュースをみていました。)
オタワのこんなに物々しい雰囲気をみたことがない。
ちなみに、オタワとモントリオールはおよそ200kmで、車で2時間程という近場。日帰りでも行けるので、たまにちょっと気分転換な感じでオタワに行ってたし、大昔にガイドの仕事でオタワ観光もちょこっとしたことがあった。
自分の印象は、公務員の街で週末は静かだなって思っていたんですが、まさかこんな事件が起こるなんて。
カナダは、比較的安全とされている。生活していても、確かに安全だと思う。
お隣の米国とは違い、銃の規制もあるし一般市民が銃を所持というのはあまり聞くことはない。その点では日本に似た感覚だと思う。
そんな雰囲気もあってか、セキュリティが米国に比べてちょっとユルイと感じることも、正直あった。
実際、オタワに行った時も、国会議事堂敷地内の観光も簡単にできた。観光で訪れたことがある人も同感するだろうと思う。
今回のニュースに関して、簡単なわかりやすいイメージ見付けたので参考に。
イメージ by news.nationalpost.com
事件が最初に起きたのが、画像やや右下の黒丸、Canadian War Memorialと書かれている部分。
北側のウェリントン (Wellington)通りに、犯人がナンバープレートのない車で乗り付けたと推測されている。
犯人はここからParliament Hill (国会議事堂)と書かれた緑部分へと走り去り、その後、Centre Block (中央棟) の中へ入り、その後射殺された。
上に載せた映像はその中央棟内での出来事。
中央棟には多くの議員さんやらがいたらしいけど、全員無事だったそう。
犯人は数人とも推測されていて、事件発生直後、ケベック州(川があって、この対岸がケベック州のGatineau-ガティノー)との橋を封鎖して、ケベック州へ犯人が逃走するのを防ぐような対処がされていた。
市民も、オタワの主要な都市部から離れるようにとニュースで繰り返されていた。
ここで不思議に思うのが、ライフル持った男がどうしてこの中央棟に侵入できたのか。
しかも、ナンバープレートのない不審な車が、議事堂すぐ近くに停車できてしまっているし。
とあるニュース番組によると、通常この中央棟に入るのに顔写真付きのパスが必要で、中央棟入り口には1−4人程度のセキュリティがいるとのこと。
それなのに、犯人は棟内に侵入してしまっている。ルートが詳しく公表されていないが、どこかから中に入ることができるのか、それとも正面から堂々と入ったのか。
謎。
でも、国会議事堂内にこんな簡単に入れるとは、ちょっとセキュリティに問題ありなのでは…。
セキュリティに関しては毎朝ミーティングされているらしいのですが…。
普段が安全だと、やはり甘くなってしまうのかな。
ただ、実はここでちょっと述べておきたい事が。
2日前の10月20日、ケベック州の St-Jean-sur-Richelieu (セン ジャン シュ-ル リシュリー)というモントリオールから南東約40km-車で約40時間程度にある街で、カナダ兵2人が乗る車にイスラム国支援者男性が車で突っ込み、カナダ兵1人が亡くなるという事件があった。
この支援者はカナダ人男性で、カナダ連邦警察からもマークされていて、7月にはイスラム国を支援するための渡航を防ぐために、パスポートを取り上げられていた。
(ちなみに、St-Jean-sur-Richelieu という所に住んでいる人とデートしたことがあり、この街に通っていたことがある。ニュースであんまり言われてなかったけど、ここにはカナダ軍基地があり、小さなフランス語圏の街なのに、英語で会話している人をよく見かけた。で、話をきいてみると、カナダ人兵だということだった。)
こんな事件があったばかりなのです。
カナダ連邦警察は、危険だとされる人物、数十名を既に把握していたらしいけど、オタワでこんなことになっちまった。
警戒度を引き上げるという話もされていたみたけど、それ以前に事件が起こってしまったんです。
カナダのセキュリティ、ほんとに大丈夫なのかな。
って思っちゃう。
確かに、警察の対応は迅速だったんだろうけど…。
カナダって日本のように、テロ等に対する攻撃自体に参加という立場は取らなかったらしいんだけど、現保守党 (与党) はアメリカ側に参戦することを決めたそうで、報復の対象国になったよう。
カナダは基本安全だと思っていたけど、こうなると、今後はセキュリティーが厳しくなるのはもちろんのことだろうね。
今、現地時間夕方6時過ぎですが、犯人の名前が公表されました。モントリオール在住だったらしい…。
モントリオールって、うざいこともあるけど、いい人が多いってのが自分の感想なんだよね。だから、ここが好きになって住み着いているんだけど…。
カナダ軍の人が、迷彩柄の制服でメトロやバスに乗ってる姿をみかけるんだけど、公共の場での制服着用を避けるようにと警察から発表されたそうです。
なんだか、モントリオールも様子がちょっと変わってきたな…。
ちなみに、この事件が起きたすぐに、カナダ連邦警察から警察官の居場所情報をツイートするなっていう Twitter が流されたそうな。
ハイテクのこの時代、SNS等も考慮しないといけないって、なんだか便利だけど複雑な世の中だね。
シリアスな時事ネタだの政治絡みだのは、本来書かないようにしようって思っていたけど、あまりにも大きなニュースだったのでブログに入れちゃいました。
お疲れさまでしたー。
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